用語集 その6

  • A食・B食・C食

刑務所内の食事は、原則、みんな同一なのですが、
ご飯の量が、体格や刑務作業の内容によって異なります。
僕がやってたみたいな、工場に出て座り仕事の人はB食、
同じ工場でも立役の人はA食、
修繕工場や洗濯工場など、ハードな作業の人はA食、
何らかの事情(集団生活ができないとか、病気で外出が困難とか)で室内で内職するような人はC食、
懲罰中などで刑務作業に従事していない人はC食、
って具合に分かれています。
当然、ご飯の量は、A食>B食>C食 となります。
うちの工場では、配膳されてくるときにご飯茶碗の蓋の色で区分けされていました。
えんじ色がA食、白がB食、って具合に。

あと、これとは別に、体格によってもご飯の量が違います。
身長185cm以上の人はご飯の量が多めだったけど(これは蓋が水色)、
A食と比べてどうだったかは不明。

ただ、いずれにしても、基本の量が根本的に少なかったので、
もう少し刑期が長くて立役になってたとしても(A食になったとしても)、
ご飯の量は期待できなかっただろうなぁ。

刑務所内では、定められた宗教行事に参加することができます。
僕の場合、被害者の命日を個人的に供養したいこともあり、
毎年(といっても刑期2年なので2回だけだったけど)、願箋を出して「個人教誨」をお願いしていました。
個人教誨というのは、所外の宗教家(仏教ならお坊さん、カトリックなら神父さん)に来てもらい、
個人的に話を聞いてもらったり宗教的儀式(僕の場合は被害者を供養してもらうこと)をしてもらうことです。
もちろん、こういう施設なので、受刑者の希望が丸々聞き入れられることもなく(僕の場合、命日の10月8日に合わせたかったのですが、そんな希望はスルーです)、
お願いをしてしばらくしてお坊さんの都合がついてから、急遽呼び出されて、
個人教誨となります。

ちなみに仏教は主だった宗派(浄土宗、曹洞宗臨済宗天台宗真言宗日蓮宗浄土真宗など)、
あと神道カトリックプロテスタント(どの程度宗派を網羅していたか不明)にも対応していました。
さすがに、真宗内の各派(西と東とか)には対応してなかったけど。

僕の個人教誨に来ていただいたお坊さんは説法が理知的で、
こういう話し方、僕的には好みでした。(上から)